持続化補助金 申請書作成のコツ
持続化補助金に関する詳細は商工会や商工会議所のWEBサイトに詳細があるので割愛します。恐らく申請書作成に苦戦されている事業者さまがいらしゃると思うのでポイント等を簡単にまとめたいと思います。
前置きですが、株式会社エイムでは2018年に4件、2019年に12件の持続化補助金申請をお手伝いし94%の採択率を残しています。(16件中1件、自社の申請だけが2018年不採択でした…)その経験から、一番作成が難しいと思われる経営計画書兼補助事業計画書の書き方についてポイントをまとめますので参考にして頂ければ幸いです。またサポートをご希望の事業者様はお気軽にお問い合わせください。
経営計画書兼補助事業計画書
1〜3ページ目までは応募者の基本的な情報を記入なので問題ないかと思います。今回の申請書では新型コロナウイルス感染症による影響があれば加点されるといった項目も増えていますので該当する事業者さまはそちらもしっかり確認ください。
また、文体を「ですます調」にした方がいいのか「だである調」にした方がいいのかですが、前者でも採択されいる例を確認したことがあるのでどちらでも構わないと思います。ただ、これはその他のコツでも共通していることですが審査する側の立場で考えてみると、何百という申請書に目を通し採択・不採択を決めることが想像されるので、ですます調で回りくどい表現だったり両方が混在するような文体は避けた方がいいと思います。ちなみに私は「だである調」で統一しています。
難しいのは4ページ目からの経営計画ですよね。突如フリーテキストのブロックが続く上に項目タイトルも分かるような分からないようなものなので。
1.企業概要
応募者の概要を記載した後にまた企業概要?って思いますよね。重複する内容も入ると思いますがその他盛り込むように心がけている内容をまとめます。あと、書き方ですが■や○等の印を使って大見出し小見出し等1つのブロック内を段落分けして書くと良いと思います。
- 設立年月日(個人事業主から法人化された場合等はその内容も)
- 所在地(移転歴などあればその概略も・本社と店舗等複数箇所あるようであればその内容も)
- 休業日
- 営業時間
- 従業員数(役割分担等分かれば尚良)
- 事業内容(専門的な用語は避ける)
- 売上分析(過去5期の売上・粗利推移・記入例にあるような売上内訳分析)
6・7などはテーブルで作った表、円グラフ等で視覚的も見やすくしてあげると親切だと思います。
2.顧客ニーズと市場の動向
こちらもまた漠然としたブロックのタイトルですよね。。記入例には
お客様(消費者、取引先双方)が求めている商品・サービスがどのようなものか、また自社の提供する商品・サービスについて、競合他社の存在や対象とする顧客層の増減など売上げを左右する環境について、過去から将来の見通しを含めお書きください。
とあります。なのでブロックの中に小見出しとして下記を作ってそれぞれ説明すると良いかと。
顧客のニーズについて
- 顧客の構成について
- 顧客の声や要望
- 見込み顧客が求めているもの など
市場の動向について
- 業界全体の動き
- 事業機会・脅威・競争環境
- 地域の動向 など
3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み
ここは分かりやすいタイトルですね。そのまま自社の強みやアピールポイントを分かりやすくまとめましょう。写真等も載せるといいと思いますよ。写真を載せる場合は審査員が分かるようにキャプションで何の写真なのかも説明してあげると良いかと。
- 自社経営資源の強み・特長
- 自社サービスの強み・特長
また、ここでひとつポイントなのですが、この数ページ後には補助金を使った事業(補助事業)で何をしたいか記載するブロックが控えています。個人的な意見ですが、補助事業のパターンとして
- 強みを伸ばす
- 弱みを克服・カバーする
の2種類があると思うので2を検討されているのであれば、このブロックにその内容も盛り込んでおくと審査員側もストーリーが頭に入りやすくなると思います。
4.経営方針・目標と今後のプラン
記入例には下記のようなアドバイスがあります。
今後どのような経営方針や目標をお持ちか、可能な限り具体的にお書きください。また、方針・目標を達成するためにどのようなプラン(時期と具体的行動)をお持ちかお書きください。
このブロックまでが過去〜現在までの分析、ここからが未来の内容です。また今回の申請書には補足文として
注:採択審査時に「新型コロナウイルス感染症加点」の付与を希望する事業者については、同感染症の影響(罹患や売上減の状況等)と、そこからの「事業再建に向けた今後のプラン」を盛り込んでください。
という記載もあるので、未来の内容を書く前に新型コロナウイルス感染症拡大の影響がどのくらいあるのか数値も踏まえて書くと良いかもしれないですね。
- 経営方針・目標について(方針と目標を小見出しで分けても良いかと)
- 今後のプランについて
このあたりをまとめて次ページからの補助事業計画へとストーリーを繋ぐのが良いかと思います。今後のプランも一言では書ききれないかと思いますが、短期的なものと中長期的なものを記載し、前者から補助事業に繋げるといった書き方も良いかと。
補助事業計画
ここからがこの申請が採択された場合に実施したいと考えている補助事業について記載するブロックです。恐らく審査員はここまでの概要や分析からこの補助事業に至るまでの流れ、そしてそれがどのくらい効果的なのかを判断されるのだと思います。
1.補助事業で行う事業名
タイトル横に小さく「30文字以内で記入すること」とあります。なんで?って気持ちもありますが何とかコンパクトにまとめてタイトルを考えましょう。30文字以内って結構難しいなぁって毎回感じます^^;
過去の採択者一覧でタイトルが見れるので参考にしても良いかと。
2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容
記入例には下記のアドバイスが書かれています。
本事業で取組む販路開拓などの取組について、何をどのような方法で行うか、具体的にお書きください。その際、これまでの自社・他社の取組と異なる点、創意工夫した点、特徴などを具体的にお書きください。
まずは前段30文字でつけたタイトルについて、狙いや目的等を肉付けした文章からスタートすると良いと思います。そこから先はどういった補助事業をするかによって違ってくると思いますが、以前中小企業診断士さんより頂いたことのあるアドバイスだと「5W2H」を意識して文章を作ることを心がけると良いそうです。具体的には
- Who(誰がや誰に・どういったお客様に対して)
- What(何を・工夫するポイントや他社と違ってオリジナルな点など)
- Where(どこで・補助事業を実施する場所)
- When(いつ・補助事業を実施する時期)
- Why(なぜ・補助事業を実施するとなぜ売上が上がるのか)
- How(どのようにして・補助事業を取り組む上での具体的な手法や内容)
- How much(いくら・補助事業を実施するために必要なコストと内訳)
このあたりを一度メモ用紙に箇条書きで挙げてみてから文章を作成するといいかもしれないですね。
3.業務効率化(生産性向上)の取組内容
これは任意記入なので割愛します。
4.補助事業の効果
記入例のアドバイスは下記の通りです。
本事業を行うことにより、売上げ、取引などにどのような効果があるか可能な限り具体的にお書きください。その際、事業を行うことがその効果に結びつく理由も併せてお書きください。
効果を下記3つの視点で考えてそれぞれを記載すると良いと思います。
- 自社にとっての効果
- 顧客にとっての効果
- 地域にとっての効果
またそれぞれの効果に対して定量的効果といって数字で表せる効果と定性的効果という数字で表すことの出来ない効果をそれぞれ考えてみると尚良いと思います。例えば認知度が上がるといった効果は数字では表しにくいので後者になるかと。
かなり長い記事となってしまいましたが持続化補助金申請において一番ハードルの高い書類はここまでだと思います。後は補助事業に要するコストについて内訳等を記入するだけです。
商工会や商工会議所に所属されている事業者さまは、一度担当の方に一通り完成した書類を見てもらうと良いと思います。添削・アドバイスを頂ければそれを参考に書類を仕上げて提出し採択結果を待ちましょう!
さいごに
採択されることがもちろん重要ではあるのですが、この書類完成に至るまでに行った
- 業績分析
- 自社サービスの見直し・分析
- 強み・弱みの把握
- 短期・中長期の計画作成
こそが経営者としてすべきことであって、2年前の弊社のように仮に採択されなかったとしても、この申請書類作成に取り組むことには大きな意義があると思いますので頑張りましょう!
株式会社エイムではこの持続化補助金申請書類作成サポートはもちろん、補助事業で多く用いられる
- WEBサイト・ホームページ新規制作
- WEBサイト・ホームページリニューアル
- WEBアプリケーション開発
- 折込チラシのデザイン制作・印刷・折込手配
- 看板デザイン・施工手配
- パンフレット・リーフレットデザイン・印刷手配
- 写真・動画撮影
- PRムービー制作
- facebookやInstagram等のアカウント制作
等といったサービスの提供がワンストップで可能です。土日祝日等曜日問わず対応しますのでお気軽にお問い合わせください。
※ 新型コロナウイルス感染症拡大による緊急事態宣言を受けまして、当面の間お打ち合わせはSkypeやZOOMを使った遠隔ミーティングとさせて頂きますのでご了承ください。