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PROJECT STORY

「エイムって何の会社?」から始まった、AIM LAB. group WEBサイトリニューアル

「エイムって何の会社?」から始まった、AIM LAB. group WEBサイトリニューアル

2026年9月、AIM LAB. groupのWEBサイトを全面リニューアルしました。

デザインを新しくすること。
スマートフォンで見やすくすること。
古くなったページを整理すること。

もちろん、それらも今回のリニューアルの目的のひとつです。
でも、一番大きなテーマは別のところにありました。

「エイムって、結局何をしている会社なの?」

これまで何度も聞かれてきたこの質問に、WEBサイトできちんと答えられるようにすること。今回のプロジェクトは、そこから始まりました。

「エイムって何の会社?」

株式会社エイムは2015年に設立しました。
その前身となる個人事業の頃から続けてきたのは、WEBサイトやグラフィックデザインを中心とした制作の仕事です。その後、拠点を東京から山梨県富士河口湖町の西湖へ。

WEBサイトをつくり、パンフレットをつくり、写真を撮り、映像をつくる。

ここまでは、いわゆるデザイン会社として比較的説明しやすい会社だったと思います。
でも、西湖で仕事を続けるうちに、少しずつ状況が変わっていきました。

クラフトビールの醸造を始め、ブルワリーをつくる。
その隣にタップルームをつくり、自分たちで店を運営する。
ビールを積んでイベントへ出店するためのタップトレーラーもつくる。
西湖の自然をフィールドに、SUPやカヤックなどのアウトドア事業にも関わる。
地域のイベントや観光、まちづくりの仕事にも関わる。

気がつけば、

WEB制作会社。
デザイン会社。
写真・映像制作会社。
ブルワリー。
飲食店。
アウトドア事業者。

どれも間違いではないけれど、どれかひとつでもありません。事業が増えること自体は面白い。
一方で、それを外から見た人にどう伝えるのかは、どんどん難しくなっていきました。

増えていった事業をひとつの構造にする

AIM LAB. GROUP

2025年、増えてきた事業を整理するために「AIM LAB. group」という考え方をつくりました。
現在の活動は、大きく4つのLAB.に分かれています。

Promotion LAB.
WEB、グラフィック、写真、映像などを通して、事業や地域の魅力を伝える。

Brew LAB.
西湖のブルワリーでクラフトビールをつくり、タップルームを運営する。

Nature LAB.
西湖や富士北麓の自然をフィールドに、アウトドアやガイド事業を展開する。

Community
地域や人とのつながりから生まれるプロジェクトに関わる。

ただ、今回のリニューアルでやりたかったのは、4つの事業をきれいに分類して並べることだけではありませんでした。

Promotionで培ったデザインや発信の力は、BrewやNatureでも使われます。
Brewで商品をつくり、店を運営している経験は、Promotionでクライアントの事業を考えるときに生きてきます。
Natureで地域や観光に関わることで見えてくる課題が、新しいWEBサイトやプロジェクトにつながることもあります。
それぞれのLAB.は独立して動いている。
でも、完全に別々ではない。

ひとつの会社の中で、経験や技術が行き来している。

その関係までWEBサイトで見えるようにすることが、今回の情報設計の大きなテーマになりました。

自分たちの会社だからこそ一番難しい

クライアントのWEBサイトをつくるときは、まず話を聞きます。

何をしている会社なのか。
誰に届けたいのか。
何に困っているのか。
これから何をしていきたいのか。

話を聞きながら情報を整理し、外から見た視点でWEBサイトの構造へ変換していきます。
ところが、自分たちの会社になるとこれが難しい。知っていることが多すぎるからです。

10年以上続けてきた制作の仕事。
西湖へ移転した経緯。
ブルワリーを立ち上げたこと。
タップルームの運営。
Natureの活動。
地域との関わり。

全部説明しようとすると、何のサイトなのか分からなくなる。
だから今回は、「何を載せるか」以上に「何を整理し、何を削るか」に時間を使いました。

ページを増やす前に、まず会社そのものを編集する。
WEBサイトをつくる作業でありながら、会社の現在地を整理する作業でもありました。

まずデザインではなく言葉をつくる

今回、最初から画面のデザインを始めたわけではありません。
まず考えたのは、何をどう伝えるかでした。

株式会社エイムという名前には、

明日を
今より
もっと良く

という意味を込めています。事業が増えても、この考え方は変わりません。

WEBサイトをつくることも、ビールをつくることも、西湖で新しい体験をつくることも、その先にあるのは「今より少し良くすること」です。
そこを軸に、各LAB.の役割、サービスの説明、見出し、導線、CTAまで、一つずつ言葉を整理しました。
例えばPromotion LAB.では、単に「WEBサイトを制作します」とはしていません。
自分たち自身が商品をつくり、店を運営し、集客し、発信している会社だからこそ、

つくるだけではなく、使うところまで考える。

そんな自分たちの仕事のスタンスが伝わる構成を目指しました。

デザインの前に、情報を整理する。
情報を整理する前に、事業を理解する。

これは自社サイトでも、クライアントのWEBサイトでも変わらない工程です。

AIMのデザイン言語をつくる

言葉と構造が見えてきたところで、ようやくデザインへ進みました。
今回重視したのは、ひとつの完成されたページをつくることではありません。
WEBサイトには、これからもページが増えていきます。

新しいサービスが始まる。
新しいビールができる。
新しいプロジェクトが動く。
新しいメンバーが加わる。

そのたびにゼロからデザインしていたら、少しずつサイト全体の統一感が失われていきます。

そこで、色、書体、余白、写真、角丸、見出し、ボタンなど、AIMのWEBサイトで使う基本的な表現を整理しました。

Promotionのグリーン。
Brewのオレンジ。
Natureのブルー。

LAB.ごとの個性は持たせながら、根底には同じAIMのデザイン言語がある。
ページをデザインするのではなく、ページを増やしても崩れないルールをデザインする。
今回のリニューアルでは、そこまでをWEBサイト制作の範囲として考えました。

WordPressを更新するための道具に戻す

旧サイトには、長年の改修の中でCustom HTMLを使って組まれたページが数多く残っていました。
自由度は高い。

でも、文章をひとつ直すだけでもHTMLを触らなければならない。
レイアウトを変えればページ固有のCSSが増える。
似たデザインなのに、ページごとに少しずつ実装が違う。

そこで今回、可能なページはWordPressの標準ブロックへ戻していきました。

Heading。
Paragraph。
Group。
Image。
Gallery。
Button。
Details。

コンテンツはできるだけWordPress標準の構造で持ち、AIMらしい見た目はテーマ側でつくる。
例えば「FLOW」というクラスをGroupにひとつ設定すれば、工程を示すタイムラインになる。
3枚の写真をGroupに入れて「PHOTO TRIPTYCH」を指定すれば、大きな写真1枚と小さな写真2枚のレイアウトになる。

設備容量や数字を見せたいときは「FACTS」。
サービス項目には、AIM独自の線画アイコンを選べるようにしました。

そして、それらを一覧で確認できる制作者用のAIM BLOCK LIBRARYもつくりました。

使いたいレイアウトを探す。
Gutenbergの構造を見る。
必要ならクラス名をワンクリックでコピーする。

さらに繰り返し使うものはGutenberg Patternとして登録し、編集画面から選ぶだけで使えるようにしています。
これは単なるスタイルガイドではありません。

これからAIMのWEBサイトを育てていくための道具箱です。

AIと一緒にWEBサイトをつくる

今回のリニューアルには、もうひとつ大きなテーマがありました。
AIを制作工程の中へ本格的に組み込むことです。
ChatGPTと一緒に、サイト構成や原稿、ページの役割、デザインルール、実装仕様を整理する。
それをCodexへ渡し、PHPやCSS、JavaScriptの実装、既存コードの監査、レスポンシブ確認などを進める。
ただし、AIに「WEBサイトをつくって」と頼んで完成したわけではありません。

今回の役割を大きく分けると、

HUMAN
事業を考える。デザインを判断する。写真を選ぶ。最終的な意思決定をする。

CHATGPT
情報を整理する。構成を考える。原稿をつくる。仕様をまとめる。実装結果をレビューする。

CODEX
コードを調査する。実装する。既存システムとの競合を確認する。検証する。

そんな制作チームに近いものでした。
AIを使うことで、制作速度は大きく変わりました。
一方で、AIが出した答えをそのまま採用できるわけではありません。

既存コードを正しく理解しているか。
本番環境に影響しないか。
デザインとして本当にAIMらしいか。
そもそも、その機能が必要なのか。

最後に判断する仕事は、むしろ以前より重要になったと感じています。
AIによって「つくる」速度が上がった分、何をつくるべきかを考えることに、より時間を使えるようになった。

今回のリニューアルで得た、大きな変化のひとつです。

公開中のサイトを止めずに入れ替える

WEBサイトは、デザインが完成したら終わりではありません。
今回のような既存サイトのリニューアルでは、公開までの裏側も重要です。
本番とは別のステージング環境で新しいテーマを構築。既存ページを確認しながら、Gutenbergへ移行できるページと、専用テンプレートを残すページを一つずつ整理しました。
問い合わせフォームも新しい仕組みへ移行。
そして公開時には、稼働している本番データベースを直接上書きするのではなく、新しい本番用データベースを並行して準備しました。

STAGING
↓
TEMPLATE AUDIT
↓
GUTENBERG MIGRATION
↓
FORM MIGRATION
↓
DATABASE AUDIT
↓
NEW PRODUCTION DATABASE
↓
DRY RUN
↓
ROLLBACK TEST
↓
GO LIVE

切り替え前には、問題が起きた場合に旧環境へ戻せることも確認。
実際にロールバックを検証してから、本番環境を切り替えました。

表からは見えない部分ですが、WEBサイトを事業で使い続けるためには、こうした工程もデザインと同じくらい重要だと考えています。

完成したのはサイトではなく増やせる仕組み

2026年9月、リニューアルしたWEBサイトを公開しました。
でも、公開した時点で完成したとは考えていません。実際、公開後もページを編集しながら仕組みを増やしています。

例えば、
「写真3枚を、普通のギャラリーではなくもう少し編集的に見せたい」
という場面が出てきたことで、3枚の写真に強弱をつけて配置できるTriptychを追加しました。

サービス一覧を見て、
「ここにはアイコンがあった方が分かりやすい」
となれば、AIMのデザイン言語に合わせたSVGアイコンセットを制作し、WordPressから使えるようにする。
そして、新しくつくったものはBlock Libraryへ追加する。

つまり、

必要になる
↓
つくる
↓
ルールにする
↓
再利用できるようにする

という循環です。

ページを増やすほどバラバラになるWEBサイトではなく、運用するほどデザインシステムが育っていくWEBサイトを目指しています。

自分たちで事業をやっているから分かること

AIM Promotion LAB.は、WEBサイトだけをつくっているチームではありません。
同じ会社の中でビールをつくっています。
店を開ければ、お客さまと直接話します。
商品写真を撮り、SNSを更新し、イベントへ出店する。
自然体験の予約を受け、地域の仕事にも関わる。

売上も見ます。
在庫も見ます。
検索順位も見ます。
問い合わせが来なければ、その理由も考えます。

自分たちで事業をやっていると、WEBサイトを公開しただけでは何も終わらないことがよく分かります。

写真が古くなれば差し替える。
事業が変われば文章を書き直す。
新しいサービスができればページを増やす。
分かりにくければ導線を変える。

WEBサイトは納品物ではなく、事業を動かすための道具です。
だから私たちは、

何をつくるかだけではなく、つくったあとにどう使うかまで考える。
今回の自社サイトリニューアルは、その考え方を自分たち自身で試すプロジェクトでもありました。

WEBサイトも会社と一緒に育てていく

WEBサイトをつくり直したことで、自分たちが何をしている会社なのかも、もう一度整理することができました。
でも、これで完成ではありません。
事業が変われば、WEBサイトも変わる。
新しい仕事が生まれれば、新しいページをつくる。
必要な表現がなければ、新しいブロックをつくる。
そして、そこで得た経験を、また次の仕事へ生かしていく。

明日を 今より もっと良く

このWEBサイトも、AIM LAB. groupと一緒に育てていきます。

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